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「キャディーの つ・ぶ・や・き」その2・第29回九州オープン

      2016/01/20

(第29回九州OP)12/19-20福岡・海ノ中道)
「キャディーの つ・ぶ・や・き」その2・第29回九州オープン  2016.1前田

今季2度目、白井選手のキャディーを、全ラウンドで務めることになりました。
今回の九州オープンは、とても穏やかな2日間となりました。
コースは、昨年とは大きく変わっていて、色々なショットを要求される感じがします。
スコアの予想としては、金曜日の練習を見ている限りでは、50を切らないと上位には行けないと思える内容でした。各ホール3~5枚を投げて、ベストショットを取ると、40を切るラウンドでした。ただし、1投ずつで投げた2回目は、50だったと思います。
ゴール近くにOBも多く、リズムが少し狂うと大叩きすることもあります。
さあ、どんな戦いになるのでしょうか♪

1ラウンド目、一緒に回るのは、今林選手、小林選手、堺選手の4人です。
2番ホールからスタート。前半、練習とは打って変わって全くバーディーが取れません。
9番まで終わって、1アンダーパー。いつも出だしの悪い白井選手ですが、今回は全てがまあまあなのにスコアに結びつきません。木の根元に直撃、コーンに当る、アマチュアの距離表示を見てショートしたりなどなど・・・。
しかし、後半に入ると歯車が噛み合いだし、7つ伸ばして20でまとめ、1番を4としたものの全体のスコアは47。周りのスコアが気になります。
一緒に回った、今林選手はロングパットが良く入り、小林選手のサイドスローも、とっても素晴らしかったです。
1ラウンド目の集計の結果、やはり50を切る選手が3名いました。
2ラウンド目は、梶山(学)選手、白井選手が47、長岡(健)選手49、それに、今林選手が52で一緒に回ることになりました。
白井選手、2ラウンド目は、前半からバーディーが取れだし、9ホール終わって梶山(学)選手に2投差を付け23。後半は、1ラウンド目までのようには行きませんでしたが21のラウンドで、梶山(学)選手に3投差を付けて初日を終わる事が出来ました。
夜は、野中邸にお邪魔して、色々な選手との交流が出来、白井選手共々、とても楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。
さて2日目です。3ラウンド目、梶山(学)選手が追い上げを見せました。このラウンドは、プロ上位3名に加え、アマの松原(あ)選手と一緒に回りました。特に白井選手は、アマにいいプレーを見せたいという気持ちも働くので、程よい緊張で、どのようなプレーを見せるか楽しみです。
1番ホール150mパー4を、梶山(学)選手なんと6mに付け、難なくイーグル。松原選手と2人で感動しました!!
2番ホールから6番ホールまでは、お互い一歩も譲らずタイスコアできました。7番ホール、池越え87m。梶山(学)選手は奥に8m。白井選手は、梶山(学)選手がパットを入れてくるだろうと思い、さらに集中力が増してきました。このホール、2ラウンド目まではティーバードを使用していましたが、やや向かい風のためボスに変え、いつもより時間をかけてショットしました。ベタピンです!!
8~17番は、大きな波乱もなく淡々と進みます。この辺りから、心理戦が面白くなります。
最終18番、梶山(学)選手サイドスローで手前11m。白井選手アンハイザーでゴール左6m。梶山(学)選手は、長岡選手の12mバーディーパットの流れに乗って、このホールをバーディー。このラウンド1投差で食らいついていた白井選手は、なんとしても入れたいところでしたが、やや強すぎたのか、チェーンの上部に当たって戻される形となりました。このラウンドは、2投差の45となってしまいました。
見る限り完璧に思えたパットでしたが、何処かに狂いが生じ、やや強めだったようです。
尋常ではない白井選手の悔しがる姿を見て、“ニヤリ”とした梶山(学)選手の心境が、手に取るように分かりました(^_-)
もし負けるとしたら、この1投が敗因の1つになったと思います。
準決勝は、白井選手、梶山(学)選手、長岡選手、そして53でトップグループに食い込んだ高橋選手で回ることになりました。
高橋選手は、5位梶山(能)選手とは3投差。見えない敵と戦うことになります。
準決勝は9~17番を回ります。スタートホールは9番。
まず白井選手。道路際にゴールのある100m。3ラウンド目、危うく道路にOBの記憶が蘇ったのか、距離に力んだのか、やや抜け気味に投げ出されたディスクは85m辺りでスキップして、そのままOB。梶山(学)選手は、エビア?でゴール奥5m。このホールで、梶山(学)選手が遂に逆転、トップに立ちました。
ここからは、2人の各ホールの詳細をメンタルの動きも交えて書いて行こうと思います。
準決勝2ホール目、10番84m。前に樹木があり小枝が多いため、ホバー気味に攻めたいところ。梶山(学)選手、右の木に当てて寄り切らず。それを見た白井選手、一瞬ホッとした感じで抜け気味に左へ。後手に回ると、どうしても相手のショットが大きな影響を及ぼすことになります。
続いて、11番95m。4~5mの高さの樹木が点在して、ゴールの奥7mに道路があり、その奥はOBエリア。梶山(学)選手は、樹木の上をハイザーで5m。白井選手は、樹木の間をストレート気味に右7m。パットの先手を取った白井選手、難なく決めて共にバーディー。ここで4位の高橋選手が、8mに付けたものの3パット。後続が気になりだす展開です。12番91m。ティーのすぐ前方右に樹木があり、大きくハイザーが出来ないライン。梶山(学)選手ゴール手前左の林へ、白井選手、ゴール横2m。梶山(学)選手、樹木の中からの8mパット。ディスク2枚分有るか無いかの空間を綺麗に抜いて魅せ、共にバーディー。高橋選手、ここでも6mのバーディーパットを外し、厳しい表情を見せました。13番54m。右が道路でOB。大きな樹木の裏にゴールがある、道路沿いに投げるホール。梶山(学)選手は、MTAのように、上空から、ディスクを手前に戻すショットで、ゴール手前6m。白井選手は、スキップショットが道路上に出て、ややオーバーで奥12m。ここで先手を取った白井選手は、これを難なく決めて、梶山(学)選手のパットを見守ります。実は3ラウンド目、まったく逆のパターンで白井選手が外しています。恐らく、その時の記憶が、梶山(学)選手の脳裏に蘇っていたのでしょう。投げ急ぐ形で、下に外してしまいました。ここで再びタイスコアになりました。
14番75m。ゴールの奥と左に道路が走りOBエリアまで7~8m。ここは、サービスホール。やっと先手を取った白井選手、投げ急ぐ感じで、やや抜けたショットは8m手前。梶山(学)選手は、ベタピン。しかし、白井選手、観衆のいるパットは、ほとんど外さない感じで難なく入れて、2人共バーディー。15番80m。道路沿いに樹木の間をアンハイザーで攻めるコース。白井選手、綺麗にラインに乗せたかに見えましたが、右からの風が思いのほか影響して落とされる形でショート。それを見た梶山(学)選手は、ティー右の樹木の上からビッグハイザー。またしてもベタピン。梶山(学)選手1投リードに変わって、準決勝8ホール目、16番85m。このコース、OBエリアにある独立した樹木の上からハイザーで攻めるコース。ただ、ゴールの左側8~10mにゴールを巻くように道路(OB)があります。まず梶山(学)選手。右から大きなハイザーでゴール右7m、パットがパンパスグラス越えでやや投げにくい。白井選手、大胆に攻めてゴール手前5m。1投リードの余裕からか、梶山(学)選手、危なげなく決めて、ここも共にバーディー。準決勝最終ホール17番84m。今回の最難関ホール。道路脇の右側に、ティーもゴールも配置され、道路を挟むように桜並木があります。低めの軽いアンハイか、上からビッグアンハイ(サイドスローもある)で攻めるか,難しいところです。ここは樹木に当たるとOB必至のリスクがあり、2人とも上からの攻めを選択。共にパーで準決勝を終了しました。決勝は、梶山(学)選手1投リードでスタートとなりました。
さて、決勝進出を争う高橋選手と、後続の梶山(能)選手。高橋選手は、1オーバーパーの28。3投差がありましたので、梶山(能)選手が2アンダーパーでタイとなります。
結果は、梶山(能)選手が3アンダーパーで回り、逆転で決勝進出を果しました。
いよいよ決勝です。決勝は、1~8番と18番を使って行われます。
決勝進出者は、梶山(学)選手-34、白井選手-33、長岡選手-15、梶山(能)選手-6の4人となりました。ここでも、2人の様子を書いていきたいと思います。
まず、梶山(学)選手にアドバンテージのある1番ホール150m。3ラウンド目に6mに付けてイーグルを取っています。ここで、白井選手を一気に突き放したい梶山(学)選手の気持ちが、ややリズムを狂わせました。投げ出されたディスクは、低めに明らかにミススロー(それでも110m地点)。
白井選手は、ナイスショットで106m。ここで離されなかったことにホッとした白井選手は、明らかにアプローチミス。ゴール右8m。観衆がいなかったら入らなかったかもしれないパットで難を逃れました。2番、74m。アンハイラインで、投げ出す方向はOBエリアとなります。OBは避けたいとの意識が働き、ここは2人共3。続く3番ホール。やや投げ下しの95m。梶山選手、ゴール前の樹木を避けて、やや大きめのハイザーでベタピン。白井選手、ストレート気味のハイザーが、ゴール前の樹木に当たって7m。ここも観衆の力を借りて、難なくバーディー。4番ホール82m。70m辺りからやや斜面を登ったところにゴールがあります。70m付近には、等間隔で松が並びます。梶山(学)選手は、ストレートのラインを選択。このラインにはベンチがあり、松の枝を避けて低めに狙ったショットは、10cm程の差でベンチをヒット。手前15m。それを見た白井選手は、右から低めのハイザー。これが綺麗にスキップ。ゴールをかすめるショットでゴール左6m。ここで2人は全くのタイスコアとなりました。
続く5番で、勝負を左右する出来事が待っていました。本部前の道路を隔てた、高さ4~5mの築山の上にゴールが設置。ストレートラインが、かなりタイトになっている80m。白井選手、左植込み上から道路に並ぶ松の並木をかすめるようなアンハイ。しかし、OBを意識したのか、ひっかけ気味に右の樹木に当たって、フェアウェーセンター。ゴールまで25m。梶山(学)選手、右からハイザー気味?に、左の松の根元に8m。白井選手、確実に寄せる。梶山(学)選手、ここでのリードは値千金、じっくり時間をかけたパットは、綺麗にゴールを捕えたかに見えましたが、淵でやや暴れたディスクが時間をおいてゆっくり落下、そのまま転がって道路にOB。悪夢を見ているようでした。しかし、一瞬で切り替えが出来たのか、急な登り7mをきっちり決めて、1投差で踏ん張りを見せました。白井選手からすれば、8番116mで追い付かれる可能性があるだけに、この1投リードは大事にしたいところです。続く2ホールは池周りのコースでOBの危険があります。白井選手がディスクの確認に来ました。集中しているのが手に取るようにわかります。私は、迷わず、3ラウンド目バーディーを取った、オーバーなボスで、スパイク気味に狙うことを勧めました。狙いはピッタリ、1mに付けました。それを見た梶山(学)選手やや手前4m、共にバーディー。プレシャーに負けることはない2人です。続いて7番87m。池越えで、向こう岸に築山がある感じです。その上にゴールがあり、転がりやすいし、跳ねやすい地形です。3ラウンド目はワイドリムでしたが、ここは、手前の坂にぶつけて滑らせたいので、ティーバードを使いたいが、どうだろうかとの話しが・・・。
強めのショットになるため、コントロールが心配でしたが、同意しました。これが見事に決まって、ゴール手前5m。梶山(学)選手は、ややワイドリムのオーバーなディスクを使ったのか、その分左に流れて、8~9m。梶山(学)選手が、まったく外す気のしない完璧なアングルで入れると、白井選手も難なく決めて2人共にバーディー。残り2ホール。8番116mが来ました。白井選手は、95mスローで、ベストポジション。攻めるしか無くなった梶山(学)選手は、綺麗な投げ出しから、ゴールへ。しかし、やや低めに出たのか、松林の手前の樹木に当たってゴールまで15m。アンハイパットがゴールをかすめましたが決まらず、1投差のまま最終ホールになりました。
まず白井選手。3ラウンド目6mに付けながらパットを外したホールです。ティーショットは問題ありません。3ラウンド目と同様のディスクを選択。しかし、風がやや止んだ分、アンハイザーの戻りが早くゴール左12m。梶山(学)選手は、3ラウンド目は、手前11mをねじ込んでのバーディーでしたが、今回は、サイドスローで、やや強めの投げ出しからゴール右2m。白井選手がパットを決めれば、勝利、外せばサドンデスです。声をかけるべきかどうか迷いました。サドンデスになれば、いつも1番ホールを使っています。まったくと言っていいくらい、勝ち目がありません。
しかし、落下地点まで行く途中に、周りを見回した白井選手。それを見た私は、声をかけるのを止めました。観衆が大勢いることを確認した白井選手は、かなりの確率で決めると確信したからです。
でも、パットの入った瞬間のガッツポーズから、プレッシャーの大きさを感じ取ることができました。

たった1つのアンラッキーが、勝敗を左右する。そんな素晴らしいプレーの連続でした。
「勝負は、時の運」まさしくその言葉がぴったりの試合内容でした。
試合後、白井選手の食事の量と、飛行機での爆睡が、精神的疲れの大きさを物語っているようでした。

最後に、2日間、この争いの中にいられたことを、嬉しく思います。
この2人に、勝敗を超えて、拍手を送りたいと思います。本当に素晴らしい試合でした。
関係者の皆様、コース作りから運営まで、大変お疲れ様でした。スリリングなコースばかりで、キャディーとして、とても楽しめた大会でした。
本当にありがとうございました。

2015.12九州オープン 016

2015.12九州オープン 019-1

2015.12九州オープン 020

2015.12九州オープン 038

2015.12九州オープン 062

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