海外遠征報告その1
2016 PDGA 公式戦参加報告(その1)
(白井一夫#6075)
今年も遠征の時期がやってきました。
例年、世界選手権の前に、何試合か消化して、本番に乗り込むスケジュールが通常でしたが、今年は、初戦が世界選手権となりました。理由としては、2戦目に、カナダで行われる世界チーム選手権と、最終戦に、USマスターズ選手権を組み込んだことが挙げられます。
8/1に成田を出発、一路世界選手権の行われるカンサス州のEmporiaに向かいました。
デンバーで乗り継いで、ウイチタ空港に着きました。
レンタカーを借りてEmporiaまでは、約200Kmのドライブです。空港には、PM7時過ぎに着きましたので、その日はモーテルに直行です。今回使用する3コースまでは、どれも20分以内の利便の良さです。
世界選手権は/8/6~13で行われます。今回は、6名の参加に、韓国のヒョンド、シナの2選手が加わり、賑やかな遠征となりました。
今回のコースは、3ヶ所4コースで、去年のコースに比べるとオープンなコースが多いものの、OBエリアが随所に設けられている印象です。
また、先週辺りからこの地域の気温が上がり、暑さによる集中力の欠如も、ラウンドする要因としては大きな比重を占めそうです。今週に入り連日35度を超える日が続いています。
現地でも、ちょっとした話題になっていましたが、8/4は、華氏111度あったそうです。日本では味わえない暑さです。日本風に摂氏で言うと、43.8度ですね。その日は、ゴルフ場をラウンドしていましたが、あまり暑いので、タオルを頭に巻き付けてみました。すると5~6度気温が下がる気がしました。ターバンを巻く気持ちがわかりました。湿度もそこそこあるので、慣れるまでが大変です。
練習は、暑さを避け、日中、スタバでの休憩を挟んで3ラウンド程度実施しました。
いよいよ本番です。
猛暑の中、全員、無事に本番を迎えられ、一安心です。
試合の方は、梶山(OP)が、ベスト10真近を思わせる戦いぶりを見せ、準決勝進出を果たしました。
私は、苦手なロングホール(ゴルフ場)のコーススタートとなりましたが、トップと1差の3位と期待の持てる内容となりました。しかし、池回りの多いピーターパンコースで悪夢のOB連発。この状況は、このコースを回った2,4ラウンドで引き継がれ、抜け出せぬままスコアを落とす結果となり、9位に終わりました。
練習でも、まったく想像できない崩れ方になりました。最悪の状況は、いつも考えていたつもりでしたが、思考が負の連鎖に陥りました。今思うと、このコースを回った1投目、野球場柵越えのショットが、右からの風に浮力を奪われ、OBになったことから始まったように感じます。勝てるかもと思ったことが、起点だったのかもしれません。どうすることもできませんでした。悔しい限りです。
今回、オープンの決勝を、じっくり見ることが出来ました。その感想を少し書きたいと思います。
決勝のコースは、Emporia Country Clubで行われました。ゴルフ場をうまく使って、木あり池ありの、とても面白いコースでした。
特に、16番の橋を渡っていくリアルアイランド(直径15mほど)365ft、18番、ティーショットを100m投げてもOBエリアを超えない池越え、後半かなりの登りで、ゴールが斜面にある858ftのコース。この2ホールが、Final 9の8,9番にセットされています。
リアルアイランド、準決勝では狙う選手が多い中、トップを争う2人は、途中のセーフエリアに、確実に置いていたのが印象的でした。
さて、オープン決勝は、R.Wysocki・P.McBeth・N.Locastro・C.Colglazierの4人で争われました。昨年までのMcBeth 1強時代から、今年は、Wysocki・McBethの2強時代に突入した感があります。
このFinal 9を見る限り、昨年と変わらぬ2人の争いを見る感じでしたが、5差で迎えた追うMcBethの完璧と思えていたパットに、やや不安が出ていたのと、余裕で決勝を迎えたWysockiのショットが、いつも以上に伸びを見せていたのが印象的でした。
この決勝の4人、テイクバックからリリースまで、一番低いラインがLocastroで腰辺り、それよりやや高めがMcBeth、次に高いのがWysockide、肩口のラインを通るのがColglazierでした。それ以外に、Wysockiは、やや下りの426ftをサイドでパット圏内に付けていました。
今まで、飛距離で上位2人に差があると思っていたLocastroは、最終ホールを(858ft)見る限り、セカンドショットで、やや低めのラインを選択する程度で、ほとんど遜色がありませんでした。パットの精度次第では、2人に割って入る力は十分にあると感じました。Colglazirは、ステップの最期を、やや伸びあがり気味に投げるのが特徴で、十分な飛距離と、アプローチの上手い選手でした。身長も高く、これからが楽しみな選手です。
さて試合の方は、決勝4番を終わって、2位との差を8としたWysockiが、後半をイーブンパーでまとめる堅実な戦いをして、Mcbethの5連覇を阻止しました。
毎回思うことですが、どんな練習をしたら、すべてのショットに、あの精度が生まれるのか、決勝を見終わって我に返る時、異次元の戦いを見ていたことに気付かされます。
この中で、違和感なく戦う梶山選手の凄さも、改めて実感することが出来ました。
ここだけの話ですが、OPの決勝、私はゲームを見て楽しむ観衆の1人で、自分のディスクゴルフの向上には、あまり参考にはなりません。レディースオープンは、とても親近感を覚え、参考になりますが・・・。
<日本人選手のWorld最終結果>
梶山学 PO 準決勝進出 30位
岩崎麻由 FO 26位
塚本里香 FM 8位
木宮玲子 FGM 10位
白井一夫 SGM 準決勝進出 9位
関口成子 FSGM 4位
(チーム戦に続く)