「キャディーの つ・ぶ・や・き」
2015/10/21
(第10回みちのくOP)8/22-23岩手・北上
「キャディーの つ・ぶ・や・き」 2015.10前田
久々にフルタイムで、白井選手のキャディーを務めることになりました。
この「みちのくOP」は、接戦になることが多く、後半の心理戦も戦いをより面白くしてくれます。今回は、思ったまま、言ったままを記録していきたいと思います。
1ラウンド目、2番ホールスタート。アンハイが寄り切らず3。3・4番ホールの2を取れるところでも、6~8mのパットが決まりません。5番ホールでは、2回のOBで7。
6番ホールもショットが振り切れず、右の木の下に・・・。2投目のサイドでのアプローチが木に弾かれ、パットも入らず4。7番ホールも2が取れず、不安のまま10番のアイランドホールへ。
パットの不調がショットにも伝染したのか、ショートしてまさかのOB(-_-#)11~18番は耐え続けました。
イーブンパーで迎えた最終ホールの1番は池越え。ショットは左側に投げ、予定通りの位置でしたが、アプローチが非常に難しい・・・。ですが、今回の白井選手は、中距離のサイドスローの精度が上がり、余裕で3(birdie)を取りました。1つ1つのショットミスは数えるほどですが、イライラするほどパットの調子が悪い。終わって見れば悪夢の60。決勝進出も危ういのではと・・・結果を待ちました。
発表を見て、白井選手も私も気持ちが入れ替わりました。トップと2差の2位タイ。休憩時間にパットの確認作業。アドバイス内容は企業秘密ですが、何とか修正を試みて2ラウンド目へ。さて、実践ではどうでしょうか?
2ラウンド目のスタートは7番ホール。1ラウンド目はストレートで攻めましたが、アンディー選手のコースを見て、トレースしてみることに。ハイザーラインで2。
ここは、アンディー選手のコース選択に感謝です♪そして、不調だったパットも多少改善され、順調に進んで行きました。やはり、梶山選手とのラウンドは集中力が増すようです。
アンディー選手と手塚(大)選手は、程よい集中力を保ったまま終盤へ・・・。
1番ホールで波乱が訪れました。白井選手は、サイドのアプローチが寄り3(birdie)。対して、梶山選手は、池沿いの木に当たりOB。ここを5として、その後、やや集中力に陰りが見えはじめ、5・6番ホールも乗り切れず63。白井選手が55で2ラウンド目が終了。
ラウンド終了後は、各ホールの確認作業を行い、明日に備えました。
さて、3ラウンド目。トップが白井選手、6差で梶山選手、1差で手塚(大)選手、1差で佐々木(健)選手。梶山選手の爆発力からすると、この差はあってないようなもの。正念場のラウンドです。
1番ホールスタート。梶山選手は、気持ちを切り替えられた感じなので、とても怖い存在・・・。手塚(大)選手は、少し緊張した様子。佐々木(健)選手は、ディスクを楽しむ感じでリラックスしていました。
前半は、一進一退の攻防で、一瞬も気の抜けないホールが続きました。後半、14~16番ホールは、白井選手が力むホール。力みを無くすためには、梶山選手より前に投げることが必要(※1)でしたが、ここは、まんまと先手を取られてしまい、14番ホールを4。梶山選手は、余裕の3(birdie)。15・16番も梶山選手は2、白井選手は3。
なんと、梶山選手は7連続バーディー!!このラウンドは、ベストスコア(※2)タイ(54)の成績でした。
梶山選手と5差での準決勝スタートです。使用ホールは、3~7番。
3・4番ホールは一進一退。5番のロングホール、白井選手の1投目は、フェアウエーややショートの70m。ここは冒険したいので、OB覚悟でこのディスク(※3)でとアピールがありました。私は、1つでも貯金が欲しいという気持ちがありましたが、今季負け知らずの梶山選手の動揺を感じた私は、一気にセーフティーリードに持ち込むには絶好のチャンスと思い、許すことにしました。案の定、確率の低い冒険ショットはOBに・・・(*_*;)
ですが、白井選手が5、梶山選手が7で、ここでまた、2つ貯金が出来ました。そして、白井選手が苦手な6番ホール。私の指示したディスク(※4)を使用して、初めての2。梶山選手は、5番ホールの動揺を引きずったまま4。
結局、準決勝のスコアは、白井選手15、梶山選手19で、9差として決勝を迎えました。
決勝は、白井選手(185)、梶山選手(194)、佐々木(健)選手(197)、そして4番手には、準決勝で2差の中に3名が犇めく激戦を制した金谷選手(206)の4名で行いました。使用ホールは、1番、14番、16~18番。
白井選手と大差がついた梶山選手は、後続との3差が気になり始めたのでしょうか、やや集中力が戻りスタートしました。梶山選手は、1番こそパーだったものの、残りのホールを全てバーディーで締めくくり、終わって見れば、3位の佐々木(健)選手に、付け入る隙を与えないラウンドでした。
最後に、この2日間、自分自身も試合をしたように、とても疲れました。
ですが、王者梶山選手を、逆転で破る気分は格別でした。
関係者の皆様、コース作りから運営まで、大変お疲れ様でした。キャディーとして、やり甲斐のあるコースばかりで、とても楽しい大会でした。
<注釈>
(※1):梶山選手のショットを見ると、どうしても力みます。自分のペースで投げることが重要なため。
(※2):もう1人は、川崎選手です。
(※3):バルカン。
(※4):非常にオーバーステェイブルなボス。