第27回国営昭和記念公園オープン10/31-11/3東京・立川
2015第27回国営昭和記念公園オープン10/31-11/3東京・立川
勝負は、1ショット・1パットで！！～梶山2連覇・堀(菜)初優勝～
公認大会ながら、国内最大の参加者を誇る国営昭和記念公園オープンが、10/31-11/3の4日間、東京・立川にある、国営・昭和記念公園で開催されました。
管理された公園と、大勢のスタッフのお蔭で、楽しいラウンドが満喫できた4日間でした。
今回は、プロオープン2Dayの2日目後半を中心に、記載していきたいと思います。
今回のオープンの戦いは、タイトル通り1ショット・1パットで決まったといっても過言ではない上位3名のし烈な争いでした。
その前に、2日目の追い上げで、4位に入ったConor Mの記録に少し触れておきます。
回ったホールにもよりますが、2ラウンド目の9ホールで17（※1）は、もちろん初めての記録だと思います。そして、2日目（27Ｈ）のトータル61は、私の知る限り最少タイ記録（※2）となります。
そして、この日1日で2回のホールインワンは、大記録として、長く記録に留まることは間違いなさそうです。
大会の方は、2ラウンド目、トップグループで回るのは、白井、梶山、平林、根本の4選手。
午前中を終わって、平林（68・44）梶山（66・46）白井（65・48）根本（70・52）この時点で、4位の根本は、後ろから猛追するConor M（76・44）に、逆転を許すこととなります。上位3選手は、1差の中で午後の9ホールを迎えることになりました。
一進一退で進んだ午後の7番（25番H）観衆が見れば、特に記憶にも残らない1パットが、トップを行く平林を、優勝から遠ざける1投となってしまったのです。
トップ平林から見ると、1差で白井、2差で梶山という状況。まず、白井が9ｍのパットを外し、ここで6ｍを決めれば、2人に2差を付けることとなります。ここを外したことによって、1差で2人に追われる展開となります。そして、26番H全員バーディーで迎えた27番H。今大会一番の難ホール、アイランドホールを迎えます。このホール43ｍながら、3角形のアイランドで、ゴールからOBラインが、最大で4ｍ程か。ティーショットを2番手で投げられるところを、3番手に回った平林は、梶山、白井がきっちりアイランドに乗せた後のショットになりました。ショットは完璧だったと語った平林の言葉とは裏腹に、ディスクはOBエリアに。もちろん運も大きく作用するこのホールですが、2人のショットを見た平林に、何らかの影響があったとみるのは、私だけでしょうか？
ここで、梶山、白井がトップに並び、1差で平林、トップから4差にConor Mが決勝進出となりました。
次に、白井から見た勝負の分かれ目は、やはり午後の7番（25番H）だったように思います。それまで、問題なく決めていた9ｍのパットを外したことが、決勝の1番H（26番H）でも、大きく響くことになります。午後のラウンドで外した9ｍと同じ距離。一瞬、躊躇した動作に、午後の記憶が蘇りました。これが、決勝最終ホール、梶山に追いつく最後のパットにも、影響を及ぼします。やはり、9～10ｍパットでした。
梶山優勝の要因は、決勝3番の最終ホールでしょう。タイトに仕切られたOBラインが、積極策を選択させます。OBでも3はほぼ間違いないと踏んだのです。見ているものには、完璧なショットと見えた1投ですが、この割り切りがあってこそのショットと言えるでしょう。ここでの1打差は、どれだけ大きな精神的余裕を与えるかが見て取れる1投でした。
梶山は、昨年の大会は、自分のミスで窮地に追い込まれ、何とか踏み留まっての初優勝。今回は、冷静な対応での2連覇。レディースオープンも、堀(菜)と加藤の大接戦となりましが、初日の5差を追いついた堀(菜)が、天性の勝負強さを発揮。接戦には強い加藤を振り切って、初優勝をものにしました。接戦が常の昭和記念公園オープン。選手のメンタル強化に、どれほどの影響を与えているか、計り知れません。
来年も、巧みなコースレイアウトが接戦を演出するこの大会が、今から楽しみで仕方ありません。
関係者の皆様、今年も楽しい大会をありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。 白井（2015.11）
(注釈)
※1 9ホールの17は、27番アイランドホールで、エースを記録したものです。
※2 61（27Ｈ）は、2009年の2ラウンド目、2012年の1ラウンド目に記録されています。